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2016/3/31 電子辞書の分解(Ex-word DATAPLUS 4 XD-SF4850)

前回の記事で、実際に分解をしていたのは記事を書く2週間程前のことだったんですが、
記事を書いてるうちに何か別のものを分解したいなぁという気分になったので
部屋を探していたら、こんな物を見つけました。


CASIOのEx-word DATAPLUS 4 XD-SF4850という電子辞書です。

この辞書は高校時代にかなりお世話になっていて、
英語はもちろんの事、古文漢文の授業でも役に立っていました。

その他にも、上下両方のディスプレイがタッチに対応していたりして
気に入っていたんですが、あろうことか2,3年ほど前に水没させてしまい、
それ以降は引き出しの奥底に眠り続ける日々を送ることに……

最近は古文漢文を使う機会はないし、
英単語もWeblioで調べれば出てくるので電子辞書は持たなくなったんですが、
散り行く前の最後の一花を!という事でこの試みに参加してもらいますよ。



まずはキーボード部分から分解していくことにしました。
ですが上の写真を見ても分かるように、外側にはネジ止めされている部分がありません。
どうしましょう?





力押し、これしかありませんね!(もっとスマートなやり方があるぜという方は是非教えてください)
部品と部品の境界部分にマイナスドライバーをあてがい、押す!押す!押す!
我々分解者(デコンポーザー)には撤退の二文字はありません。
深遠に挑む者に与えられた二択は つづける or がんばる なのですね。





そんな馬鹿な事を言っていたら、パキパキと小気味良い音を立てて外側が外れていきましたよ。





ここまでやってちょっと不思議に思った部分があるんですが、
音の出てくる部分が上の画像みたいに、半分隠れていたんですよ。

何の意味があるんでしょうか?流石に何の意味も無いということはないと思いますが……





ここまで来たら次はキーの部分を外します。
さっき外した外側のフレームの方にくっついてたので、ポコッと外しました。

電子辞書って全部のキーが完全に1つにまとまってるんですね。
パソコンのキーボードみたいに1つ1つ取れるのかなと思ってたのでちょっとビックリしました。
分解する側からすると、キーがポロポロ散らばったりしなかったので良かったです。





キーを取ったらこんな感じになりました。
なんだかラーメンの器についてそうな感じの模様ですが、
回路的には入口と出口の2種類が入り組んでいるだけなので、
キーのどの部分を押してもどこかしらで電気を流して反応するようになってるみたいですね。





ここまできたら、ついにネジが出てきましたよ!
ですが、右の画像のようにネジが良い感じでカバーに邪魔されて取れないようになっています。





ですので、再びマイナスドライバーを差し込んでいきます。
我々分解者(デコンポーザー)には撤退の二文字はありません。
選択肢的には つづける を選んだ感じです。





カバーが取れてこんな感じになりました。
この時点ではまだキーボードとディスプレイがギリギリ繋がってます。





そんなこんなでキーボード下の土台が取れて……





キーボードの基盤の裏側部分が見えてきました。
表側と比べると一気に電子回路感が出てきましたね。

ここからは、黒いテープをはがしまくっていきます。





それで、テープをはがしたりコネクタ部分を外したりしてたんですが、
このコネクタの外し方がよく分からずに苦戦してました。

このタイプのコネクタは、


上の薄茶色な奴を倒して引っ張れば取れるみたいです。
ですが、このタイプのもののほとんどは底が粘着テープでくっついていたので、
そのテープも外さないと取れませんでした。

最初にこのコネクタを見たとき、テープが透明だったのでその存在に気付かず、
薄茶色な奴をあっちに倒したりこっちに倒したりしながら不思議だなぁと悩んでました。
外れるわけにはいかないので念には念をってやつなんですかね?





テープやコネクタや下画面が取れて少しすっきりしました。





そうすると、キーボード部分の回路とその他の回路の部分が
ベリベリッと外せるようになるので、外していきます。
そうしたら、絶縁のために(?)ついている黒いテープもめくっていきます。





黒テープが外れました。





最後に、このシールみたいなのを外して回路が完全に分離されます。
このシールはただただペタッとくっついているだけなので、そのまま外してしまいます。





他にもシールでくっついている部分があったので外していったのですが、
見て分かるとおり、ミスってしまいました……!!!

パッと見で何もなさそうな感じだったので無心でベリベリっと剥がしたところ、
実は産毛みたいな導線がいっぱいあったようでこんな惨事に……





さっきミスった所の反対側は一本一本の線が太かったので、比較的上手くいきました。





これは下画面のディスプレイです。
これもテープで幾つかの部品がくっついてる感じなんですが、
普通に剥がそうとすると剥がれない! ディスプレイ全体にペッタリとテープがくっついてたので、指の入る隙間がありませんでした。

それならばと思ってマイナスドライバーを押し込んでグリングリンやってたのですが、
端っこが欠けてしまいました……
一体自分は何をやってんだという感じも漂ってきますが、
人柱とは得てしてそういうものなのだと思い込むようにしましょう。





そんなこんなで、分解と破壊の中間を行くこの記事も、残すは上画面のみとなりました!





上画面の表面も、例によってネジ止めはされてないのでドライバーでグリッといきます。





とれた!





ドライバー!





とれた!





ドライバー!





とれた!





とれた!





とれた!

という感じで、ディスプレイがさっきよりかは生身な感じで出てきましたよ。





次は外側のフレームを外していきます。
このフレームも相当ピッタリとくっついていたのでちょっとずつ曲げながら剥がしていきます。





フレームが外れましたよ。





この後は、ディスプレイと回路部分を剥がして、
回路の方を更に剥がしていけば完成です!






という感じで、何とか分解は終了したんですが、疲れました……

休憩を挟みながらではありますが、始めてから終わるまでに約4時間かかってしまいました。
この時間が長いのか短いのかはよく分かりませんが、
テープなどの粘着部分を外すのが特にしんどかったです。
小さいのにベッタリくっついてるし、乱暴にすると壊れるし……
でも、ディスプレイが少しでもずれてタッチに反応する位置が変わってしまったら
ユーザビリティーの低下に直結すると思うので仕方ないのかなという気はしますね。

あと、前回と比べると、回路がデコボコしてなくて凄くスッキリしてるなという印象です。
前回のように元の形があって、その中に収めるような回路と違って、
携帯して使うようなものはコンパクトさが命だと思うので、
回路に使う部品の高さやネジの長さなどにとても気を遣っているのかなという感じでした。

これで電子辞書の分解は終了です。
もし次回があるとしたら、もっとライトなものにしたいです!
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